高校生もテスト対策が始まりました。
ところで高校の授業ですが、「解りやすい先生」と「分かりにくい先生」の格差が激しいですよね。
今日はこんな相談をされました・・・
◆説明が下手な先生は目的を伝えない
例えば、高校1年生が今くらいの時期で習う三角関数。
サイン、コサイン、タンジェント。
懐かしさと共に、頭が痛くなる保護者さんも、きっと多いことでしょう。
三角関数は、初めて習う学生にとって、まさに「未知との遭遇」です。
それまで習ってきた比例、反比例、二次関数とは、まったく異質に思えます。
ちょうど、黒船でペリーが初めて日本にやってきたときと同じです。
江戸幕府は彼らが来た目的や本音が分からず、対応に困り、とりあえず突き返しました。
人は未知と遭遇した時に「何のために」が分からなければ受け入れを拒否するものです。
三角関数は、どういう目的で、なぜ作られたのか?
そこから話さないと、その先に進めません。
今回、生徒から相談された公式の勉強についても同じです。
この公式がなぜ必要なのか?
何が便利なのか?
細かいことを説明する前に、そこを話さないと。
◆1から10まで説明してしまうのは下手な先生
目的や全体像が分からないうちは、解き方をいくら丁寧に教えても、生徒はできるようになりません。
ちょっと違う問題が出されたら、すぐに解けなくなってしまいます。
作業手順を教えるのではなく、目的を教えることが大切なんです。
例えば、補助線を引かなければ解けない問題。
なぜ、そこに補助線を引くのか?
× ここに補助線を引いたら解けるようになります。
〇 四角形の性質なら知っている。だから五角形は補助線を引いて四角形を分けます。
ちょっとした違いなんですけどね。
得意な生徒なら、
〇 四角形の性質なら知っているよね。それを使うにはどうしたらいい?
というヒントだけでも十分です。
解りやすい先生と、分かりにくい先生。
目的を教える先生と、作業手順を教える先生の違いなんだろうと思います。