自分の行動の結果を受け入れるということ
日々、生徒たちと向き合う中で、私は一つのことを大切に伝えています。
「自分の行動の結果は、自分で受け入れなければならない」
努力したかどうかに関わらず、しばらくすると必ず「結果」というものはやってきます。それはまるで、土に種をまき、時をかけて育てた作物を収穫するようなものです。
ただし、どんな作物であっても、収穫の時は必ずやってきます。
それが豊かに実った果実であっても、あるいは苦い経験となるものであっても、「収穫せざるを得ない」のです。つまり、どんな行動をしていようと、その結果から逃れることはできません。
そして、その「どんな種をまくか」は、まさに今この瞬間の自分の行動にかかっています。
目の前の一つひとつの選択や行動が、未来の結果をつくっていくということを、生徒たちには常に意識してほしいと願っています。
私は、生徒に対しては「厳しい」と思われることがあるかもしれません。
やるべきこと、必要なことはきちんと伝えますが、それ以上に手を出しすぎることはありません。
かつては、先回りして世話を焼くことが「優しさ」だと思っていた時期もありました。生徒が失敗しないように、道を整えてあげることが親切だと感じていたのです。
しかし、それは結果として「生徒を甘やかすこと」だったのだと、何度も痛感させられました。
実際に、私が手をかけすぎたことで、生徒本人が自分の行動に責任を持てず、苦しい結果を迎えてしまったこともありました。
そのたびに思うのです。「自分の人生を、自分の手で歩ませることこそが、本当の優しさなのだ」と。
だからこそ、今はあえて過干渉をせず、生徒自身が判断し、行動することを尊重しています。
そして、どんな結果が返ってきても、その結果をしっかりと受け止めることができるよう、心の準備をしておいてほしいのです。
勉強に限らず、人生には思い通りにいかないことがたくさんあります。
けれど、自分の行動に責任を持ち、それを受け入れる力を育てていくことは、きっとどんな場面でも生きる強さになります。
私たち大人ができることは、その道のりを見守り、ときに支え、そして信じること。
これからもその想いを大切に、生徒一人ひとりと向き合ってまいります。