個別指導学院ヒーローズ今校のブログ 【中学生のための歴史講座】古代日本の税制

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2023.01.10 楽しい社会科

【中学生のための歴史講座】古代日本の税制

今日は、古代日本の税制についてお話をしたいと思います。

今も昔も国家の運営には、多くのお金が必要になります。特に古代日本では隣国の脅威があったから尚更です。では大化の改新以前と以後でどのように税制が変わったのでしょうか。

まず、大化の改新以前の税制ですが、これについてはよく分かりません。私自身が不勉強な部分もあるかもしれませんが、各地域ごとに、その地域の有力な豪族が徴収していたと私は思っています。(もし詳しく知っている方がいらっしゃれば是非お教えください)

大化の改新以後の税制は、当時の先進国である「唐」の税制を真似てつくることになります。「唐」は均田制といって国家が国民に田や荒地を給付し、得た収穫の一部を国家に収めさせ、一定年数がたつと国家に土地を返却する制度です。

つまり、国家は土地を提供し、提供された民衆は、穀物や、布などの特産品、労役を税金として国家に収める制度です。そして軍役もその中には入っていました。

この制度の良い点は、戦乱で荒れ果てて、民衆が土地を追いやられ、食うに食えない状況の中ではお互いにウィン・ウィンの関係が築けることです。民衆は、土地と生活の安定を得る事が出来、国家は、安定した税収と多くの兵士を確保する事が出来るのです。

デメリットは、安定した時代になると、頑張って耕した土地も国家に取り上げられてしまうので、労働意欲がそがれてしまい、生産性が下がってしまう点、そして兵役が大きな負担となる為、そこから逃げ出そうとする人も多く発生し、労働力の大きな現象を招いてしまう点です。

白村江の戦い以後、日本は正に荒廃の中から立ち上がらねばいけなかったため、「唐」の均田制に学び、公地公民、班田収授法、防人といった体制を整えていく事になったのです。

この体制ですが、「唐」では機能しており、日本がそれを導入したと考えている人も多いかもしれませんが、近年の研究で否定されつつあります。「唐」でも均田制は、王朝草創期しか機能していなかった、また長安を中心とした首都圏しか機能していなかったのではないか、など、どうも本家の「唐」でもどのくらい機能していたかについては懐疑的な意見も出ているようです。

考えてみれば、この体制、何かに似ているとは思わないでしょうか。そう、共産主義体制と結構似ている部分があるのです。共産主義体制が瓦解してしまった現代の視点から見れば、かなり無理のある制度だったのかもしれません。

また時代が進めば、技術も進化していきます。各家庭ごとに田を耕していた時代から大農場で多くの人を動員していって、田を耕す時代に変わってしまうと、実はこの制度を維持することは出来ません。「唐」でも農地の集約化が進む過程と、兵役の厳しさから逃げ出してしまう人の増加から、この制度は崩壊していく事になります。

「唐」では、その後、税制が「両税法」に変わっていきます。これは、夏と秋の2回にわたり税金を徴収したことから「両税法」と呼ばれるのですが、最大の特徴は、土地の私的所有を認め、その土地の面積・生産力に応じて税金を徴収することです。今までは、各個人を徴税単位としていたところを、土地を徴税単位に切り替えたのです。

日本でもこの流れは同様で、皆さんもご存じな墾田永年私財法で土地の私的所有を部分的ながら(そう部分的なのです)認め、兵役も義務ではなく、郡司の子弟や、有力農民の志願で確保する「健児の制」を採用しました。(「健児の制」は平安時代に桓武天皇が採用)

今日は日本の税制についてのお話でした。また次回も宜しくお願いします。

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