こんにちは、個別指導学院ヒーローズ富塚校の鈴木です。
勉強していると、問題文が長くて、どうやって解いていいかわからないということがあると思います。
そんなとき、こんなこと思ったりしませんか?「問題文が長いから難しいんだ」って。
けれど、問題文が長いからといって必ずしも難しいというわけではないのです。
それを分解していくためには、問題文が長い問題に含まれる2つのタイプについて知る必要があります。
情報量が多い問題なのか、必要な情報が多い問題なのか
まず、問題文の長さは、「情報量」と「情報の質」の2つの要素で決まります。
「情報量」とは、問題文に記載されている情報の総量のことです。問題文が長いほど、情報量は多くなります。
「情報の質」とは、問題を解くために必要な情報のことです。問題文が長くても、解くために必要な情報だけが記載されていれば、難易度は低くなります。
情報量が多い問題は、難しく感じやすい
解くために必要かどうかはともかく、様々な情報にあふれている問題は、難易度が高く感じられることが多いようです。
たとえば、2023年度の静岡県公立高校入試数学の方程式の利用の問題を見てみましょう。
ある中学校の生徒会が、ボランティア活動で、鉛筆とボールペンを集め、2つの団体S、Tへ送ることにした。団体Sは鉛筆のみを、団体Tは鉛筆とボールペンの両方を受け付けていた。
この活動で、鉛筆はボールペンの2倍の本数を集めることができた。鉛筆については、集めた本数の80%を団体Sへ、残りを団体Tへ送った。また、ボールペンについては、集めた本数の4%はインクが出なかったため、それらを除いた残りを団体Tへ送った。団体Tへ送った、鉛筆とボールペンの本数の合計は、団体Sへ送った鉛筆の本数よりも18本少なかった。
このとき、集めた鉛筆の本数とボールペンの本数は、それぞれ何本であったか、方程式をつくり、計算の過程を書き、答えを求めなさい。
この問題は、鉛筆とボールペンの本数を求める問題ですが、実際に解くのに必要な情報とそうでない情報が含まれていることがわかります。
必要な情報としては
- ・団体Sは鉛筆のみ、団体Tは鉛筆とボールペンの両方
- ・鉛筆はボールペンの2倍の本数
- ・鉛筆の80%が団体S、残りが団体T
- ・ボールペンのうち4%は送ってない
- ・団体Tへ送った、鉛筆とボールペンの本数の合計は、団体Sへ送った鉛筆の本数よりも18本少ない
以上です。このこと以外の中学校の生徒会活動とかボランティアとかは、どうでもいい情報です。どうでもいい情報があふれるほど、情報量が多く、かつ長い問題文となります。
解くためには、どうしても必要な情報をくみ取り整理しなければならないため、難易度が高く感じられます。
解くためのヒントにあふれてる問題は、解きやすい
問題文が長いタイプには、情報量ではなく、情報が多い問題というのもあります。情報の質が高く、整理された問題です。
上記の2023年度の静岡県公立高校入試数学の方程式の利用の問題を、必要な情報だけにしぼり整理してみましょう。
2つの団体S、Tがある。団体Sは鉛筆のみを、団体Tは鉛筆とボールペンの両方を求めている。
鉛筆はボールペンの2倍の本数がある。80%の鉛筆を団体Sへ、残りを団体Tへ送った。ボールペンは96%を団体Tへ送った。団体Tへ送った、鉛筆とボールペンの本数の合計は、団体Sへ送った鉛筆の本数よりも18本少なかった。
このとき、始めにあった鉛筆の本数とボールペンの本数は、それぞれ何本でしたか。始めにあった鉛筆の本数をx、ボールペンの本数をyとして、連立方程式をつくり、計算の過程を書き、答えを求めなさい。
同じことをやってほしい問題ですが、解くために必要な情報だけでなく、解き方のヒントとなる情報があると、解き方を理解しやすくなります。
まとめ
問題文が長いからといって、必ずしも難易度が高いとは限りません。問題文の長さよりも、問題文に含まれている情報の量が、難易度を左右するのです。
問題文が長い問題に苦手意識を持っている人は、その問題文で問われていることは何かをまず見つける訓練をしましょう。その上で、その問いの解答を出すために必要な情報は何かを見つける練習をするのがオススメです。
問題文を読んで、解くために必要な情報がどこに書いてあるのかを把握することが大切です。
個別指導学院ヒーローズ富塚校では、一人ひとりの学習状況や目標に合わせて、学習プランを作成します。問題文の読み解き方や解き方のコツを身につけるために、一緒にがんばりましょう。
ヒーローズ富塚校は、あなたが成長できることを応援しています。