『やる気 引き出す 子どもの目標設定』その1
福岡教育大 生田淳一教授(教育心理学) 4/12 西日本新聞から
「子どもの目標設定方法」
□苦手の克服だけでなく興味がある・好きなことも入れる
□子どもに主体的に考えさせ、親は環境を整える
□大きな目標と並行して短期・中期の目標も考える
□難易度を高くしすぎない
親子で目標を話し合うときの心がけについては「親は苦手を克服させようと考えがちだが、それだけだと子どもはしんどい。興味や関心があること、好きなことも入れた方がいい」。
目標は子どもに主体的に考えさせ、大きなものと並行して短期・中長期的な内容も決める。
例えば、米大リーグの大谷翔平選手のようになりたいなら、身近な目標は「キャッチボールやバットの素振りを継続する」、中長期の目標は「次の試合に出て活躍する」となる。
目標の難易度は背伸びをしたり誰かに手伝ってもらったりすると届くレベルに。ハードルが高すぎると失敗を繰り返し「やっても無駄」と諦めることを学習し、次の行動が起きづらくなる。逆に簡単すぎても達成感や成長につながらない。
目標を立てたら次は行動だ。経験値の浅い子どもにとって一番つらいのは「頑張り方が分からないこと」。親は目標に向けた環境を整えてあげる。例えば、かけ算や分数を克服したければ「塾に行く?」「問題集を買う?」と複数の選択肢を示し、子どもに選ばせる。親が積極的にアドバイスすることで、間違いやつまずきに早めに気付ける。