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・算数障害(ディスカルキュリア)とはどのような特性か
・子どもに見られやすいサインを30項目のチェックリストで確認できること
・チェック後に親がどのように受け止め、どう対応すればよいか
この記事の著者:ヒーローズ東郷校の先生東郷町の個別指導塾ヒーローズ東郷校の先生。誰にでもわかるように、そして今日から実践したくなるよう勉強法から伝え、一生役に立つ学習習慣が身につく指導を心がけています。
ヒーローズ東郷校について
「何回やっても、また同じところで間違える」
「九九を覚えたはずなのに、次の日には抜けている」
「計算はできるのに、文章題になると止まってしまう」
もし、こんな様子が続いていたら——
少しだけ、立ち止まって考えてみてほしいことがあります。
それは、
“努力の問題ではないかもしれない”という視点です。
もちろん、算数が苦手な子はたくさんいます。
でも中には、
・ちゃんとやっている
・何度も繰り返している
・それでも、どうしてもうまくいかない
そんな子もいます。
そして、そういう子ほど——
「もっとやらなきゃ」と思っていることが多いんです。
だからこそ、知っておきたいのが
算数障害(ディスカルキュリア)という考え方です。
これは、「できない理由」を探すための言葉ではありません。
「どう支えればいいか」を考えるためのヒントです。
ヒーローズ東郷校でも開催!!
1. 算数障害チェックリスト【30項目】
「うちの子、算数だけ極端に苦手かもしれない」
そんなふうに感じたとき、いちばん大切なのは、ただ不安になることではなく、今どんな困りごとがあるのかを整理してみることです。
このチェックリストは、算数に関するつまずきの傾向を見るためのものです。
医療的な診断をするものではありませんが、「どこで苦しさが出ているのか」を見つけるきっかけになります。
まずは、今のお子さんの様子を思い浮かべながら、ひとつずつ見てみてください。
チェックのつけ方
それぞれの項目について、次の4つのうち、いちばん近いものを選んでください。
- よくある
- ときどきある
- あまりない
- ほとんどない
ここで大事なのは、細かく厳密に判定しようとしすぎないことです。
「だいたいこんな感じかな」で大丈夫です。
数え方はシンプルです
迷わないように、数え方はとても簡単にします。
「よくある」と「ときどきある」を選んだ項目だけ数えてください。
つまり、
- よくある → 数える
- ときどきある → 数える
- あまりない → 数えない
- ほとんどない → 数えない
という形です。
「はっきり困っている」ものと、
「少し気になる」ものを合わせて数えるイメージです。
たとえば、
- 「よくある」が4個
- 「ときどきある」が6個
なら、合計10項目として見ます。
この形にしているのは、家庭で使うチェックリストでは、細かい点数づけよりも、気になる傾向がどのくらい重なっているかを見るほうが分かりやすいからです。
① 数字や量の感覚に関するチェック
1. 数字を見ても、量のイメージがわきにくい
2. 数字を見間違えたり、数字の扱いで混乱したりすることがある
3. 数の大小を比べるのに時間がかかる
4. 「5個」と「6個」など、少しの違いが直感的につかみにくい
5. 1つ飛ばし、2つ飛ばしで数えるのが難しい
6. 数を逆から数えるのが苦手である
② 計算や九九に関するチェック
7. 指を使わないと、簡単な計算がしづらい
8. 一度覚えた足し算・引き算の答えをすぐ忘れてしまう
9. 繰り上がり・繰り下がりで混乱しやすい
10. 九九の暗記に強い苦手さがある
11. 分数や小数になると、特に混乱しやすい
12. 努力しても、「数」や「計算」に関する部分だけ伸びにくいと感じる
③ 筆算や手順の理解に関するチェック
13. 計算の途中で、何をしていたのか分からなくなることがある
14. 筆算で桁をそろえるのが難しい
15. 計算方法を説明されても、手順を保ち続けにくい
16. 解き方を理解したように見えても、次に同じ問題で再現しにくい
17. 順番や数列の規則を見つけるのが苦手である
18. 表やグラフの読み取りが難しいと感じることがある
④ 文章題や算数の言葉に関するチェック
19. 文章題になると、急に解けなくなることがある
20. 問題文のどの数字を使えばよいか分からなくなる
21. 「あといくつ」「全部でいくつ」などの意味が混ざりやすい
22. 算数の問題で、何を求めればよいのか分からなくなることがある
23. 他の教科に比べて、算数だけ極端に苦手である
⑤ 時間・お金・単位など日常の数に関するチェック
24. 時計を読むのが苦手だった、または今も苦手である
25. 時計や時間の計算(あと何分、30分後、1時間半など)がつかみにくい
26. お金の計算や、おつりの理解に時間がかかる
27. 長さ・重さ・かさなどを比べたり、測ったり、単位で考えたりするのが苦手
28. 単位(cm、m、g、kg、円、時、分 など)を取り違えやすい
⑥ 学習時の様子に関するチェック
29. 算数の宿題や問題を見ると、強い苦手意識や不安が出やすい
30. 周囲からは「不注意」「練習不足」と見られやすいが、本人はかなり頑張っているように見える
結果の見方
まず知っておいていただきたいのは、
このチェックリストに「何個当てはまったら算数障害」と決まる正式な診断基準はないということです。
ですので、ここでの見方はあくまで家庭での目安です。
「決めつけるため」ではなく、気になる傾向を整理するために使ってください。
・0〜5項目
今のところ、チェックの上では強い偏りはそこまで目立たないかもしれません。
ただし、数が少なくても、特定の項目で強い困りごとがある場合は、その部分を丁寧に見てあげることが大切です。
・6〜10項目
算数の学習の中で、いくつか気になる傾向があるかもしれません。
家庭での教え方や学習の進め方を少し見直しながら、学校での様子もあわせて確認してみるとよい段階です。
・11〜15項目
算数に関する困りごとが比較的多く見られる可能性があります。
同じようなつまずきが長く続いていたり、本人が頑張っているのに改善しにくかったりする場合は、学校の先生や相談機関に一度相談してみる価値があります。
・16項目以上
数や計算、時間、お金、文章題など、複数の場面で困りごとが重なっている可能性があります。
この場合は、家庭だけで抱え込まず、学校や専門機関に相談し、必要に応じて詳しく見てもらうことも考えてよいでしょう。
本当に大切なのは「数」より「中身」
ここでいちばん大事なのは、合計の数だけで判断しないことです。
たとえば、当てはまる項目がそれほど多くなくても、
- 他の教科に比べて、算数だけ極端に苦手
- 九九や基本計算が、何度練習しても定着しにくい
- 時計、お金、単位、文章題など、いくつもの場面で困っている
- 本人なりに努力しているのに、つまずきが長く続いている
こうした様子があるなら、数以上に丁寧に見てあげることが大切です。
逆に、項目数が多くても、そのときの気分や学習経験の少なさ、不安の強さなどが影響していることもあります。
だからこそ、このチェックリストは「診断」ではなく、理解の入り口として使うのがちょうどよいのです。
このチェックリストの使い方
このチェックリストは、
「うちの子は算数障害かどうか」を決めつけるためのものではありません。
そうではなく、
- どこでつまずいているのか
- 何が特に負担になっているのか
- どの場面で困りやすいのか
を見つけるためのものです。
もし気になる項目が多かったり、同じつまずきが長く続いていたりする場合は、学校の先生、スクールカウンセラー、発達相談窓口、専門機関などに相談してみてください。
相談は、診断をつけるためだけではありません。
その子に合った支え方を考えるためにも、とても大切です。
2. 算数障害(ディスカルキュリア)とは?
算数障害とは、
数字・計算・量・時間・お金など、
“数に関わること”に特有の困難が出る状態のことです。
英語では、ディスカルキュリアと呼ばれます。
ここで大事なポイントがあります。
それは——
「算数が嫌い」とは別物だということ。
算数が苦手な子は多いです。
でも算数障害の場合は、
・覚えても定着しない
・理解しても再現できない
・手順が頭の中でつながらない
といった、“やり方”ではカバーしきれない苦しさがあります。
そしてもう一つ、大切なこと。
算数障害がある子は、
「頭が悪い」わけではありません。
むしろ、
・会話はしっかりしている
・他の教科は普通にできる
・理解力もある
それなのに、算数だけ極端にしんどい。
だからこそ周りからは、
「ちゃんとやればできるでしょ」
「不注意なんじゃない?」
と思われてしまうこともあります。
でも実際は、
本人がいちばん困っています。
頑張っているのに、うまくいかない。
それが、いちばんつらいのです。
3. 算数障害で見られやすい特徴
算数障害は、「計算が苦手」という一言では片づきません。
いくつかの“つまずき方”があります。
■ 数の感覚がつかみにくい
・数の大小が直感的に分かりにくい
・「5」と「8」の違いが感覚として弱い
数字が“意味のある量”として結びつきにくい状態です。
■ 計算が定着しにくい
・九九がなかなか安定しない
・何度やっても忘れてしまう
・指を使わないと難しい
これはサボりではなく、
記憶の定着の仕方が違う可能性があります。
■ 手順が続かない
・筆算で桁がずれる
・途中で何をしていたか分からなくなる
・やり方を聞いても再現できない
頭の中で“流れを保つ”ことに負担がかかっています。
■ 文章題で止まる
・どの数字を使えばいいか分からない
・「全部で」「残り」が混ざる
これは計算力よりも、
情報整理の難しさが関係しています。
■ 日常でも困る
・時計が読みにくい
・おつりの計算が苦手
・分数・小数で混乱する
学校だけでなく、生活の中にも表れます。
大事なのは、「一つ当てはまるか」ではありません。
いくつかが重なっているか
そして
それが続いているか
ここがポイントです。
4. チェック後に親ができること
もしチェックリストを見て、
「ちょっと当てはまるかも」
と思ったとしても——
大丈夫です。焦る必要はありません。
ここで一番大切なのは、
「責めないこと」です。
算数でつまずく子は、
すでにたくさん失敗を経験しています。
その中で、
「なんでできないの?」
「さっきやったよね?」
と言われると——
算数が嫌いになる前に、
自分が嫌いになってしまうことがあります。
だからこそ見るべきは、
結果ではなく、“止まった場所”です。
・どこで分からなくなったのか
・何が負担になっているのか
ここを見るだけで、関わり方は変わります。
そして、支え方も少し変えてみてください。
■ 見える形にする
・おはじき、ブロック
・図やマス目
・色分け
→ 頭の中だけでやらせない
■ 小さく区切る
・1問ずつ
・1ステップずつ
→ 一気にやらせない
■ 生活の中で練習する
・時計
・買い物
・お金
→ “リアル”で理解する
そしてもし気になるなら、
一人で抱え込まなくて大丈夫です。
学校の先生でもいいですし、
相談機関でも構いません。
相談は、診断のためだけではありません。
「どう支えるか」を一緒に考えるためのものです。
最後にひとつだけ。
算数障害かどうかを決めることよりも大切なのは、
「この子は、どこで困っているのか」
そこに目を向けることです。
できない理由を責めるより、
できる形を一緒に探す。
それだけで、子どもの表情は変わります。
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