こんにちは!個別指導学院ヒーローズ参野校です。
今回は少し高校生・大学入試についてのお話です。
2022年度高校入学者(現高校2年生)より指導要領の大改訂に伴い、教科名や内容が大きく変わりました。
といっても、ご兄弟がいたりしなければあまり変更されているということは知られておりません。
※参考 2024年度までと2025年度以降の共通テストでの選択科目一覧
今回は新設されたなかでも大きな変更点のある歴史総合、公共について、概要と現高校生にお伝えしてきたアドバイスについて書かせていただきます。
(教室で生徒さんにお伝えしている内容です)
(1)歴史総合
旧課程では「世界史A・日本史A」であった内容ですが、今回の改定では「歴史総合」という2科目を合体させた教科となりました。
高校の歴史の授業を思い出してみると、旧課程では世界史Aが必修科目で、のちに世界史、日本史、地理の選択を取りました。
選択によっては、偏りのある覚え方になっていたかと思います。
(私は最後に日本史を選択しましたが、世界史Aはやったはずなのに・・・・苦手でした)
①歴史総合の概要
現在の社会の成り立ち(国の成立や国際関係など)の根底にある日本と世界の近~現代史です。
産業革命や江戸時代以降の日本史と世界史を同時並行させ、日本と世界の関わりを学ぶというイメージです。
中学歴史の教科書のようですね!
日本が江戸時代以降様々な出来事の中で、世界の国々とどういうあり方をしてきたかという観点を持つこと、
そして。未来を担う者たちが歴史から自分たちの姿がどうあるべきか考えてもらうという教科となります。
②歴史総合・生徒へのアドバイス
歴史は「暗記教科」といわれるものです。私もそれについては違うともいえないと思っていますが・・・(笑)
まずアドバイスの一つ目は出来事の前後関係です。
太字の単語だけを覚えても、内容まで意識しなくてはなりません。
『出来事の前後1行ずつ』は「いつ?なぜ?誰が?なにが?そしてどうなったか?」が書かれています。
高校生はコスパ重視で、単語のみに注力してしまいがちですからね。
そして、もう一つは「時系列と年表意識」です。
上記の大きな出来事を覚えると、時系列ができてきます。
状況を道筋立てて一つのストーリーにすることで、出来事の流れをつかむ形になります。
歴史で出来事が起こる順番は大きな意味を持っています。
「これがあって、あれがあって、それでこうなったんだ」という一時代の少し長めの骨組みができれば、あとは肉付けとして関与する人物名や細かい出来事、用語を覚えていくのです。
自分の中での「年表」、「ストーリー仕立て」というイメージができたら、きっと歴史は楽しくなります!
やはり、生徒さんも教科書の内容でなんでだろう?どうして?という質問はよく聞かれます。
そんな小さい疑問でも大事にすることが、歴史の大事なことかもしれません。
(専門ではないので・・・わからないものは徹底的に調べます!)
③歴史総合のまとめ
・単語暗記ではなく、太字の単語の前後1文ずつで流れを理解しよう!
・最後は自分の年表を作ることで、歴史を「ストーリー仕立て」にしよう!
(2)公共
①公共の概要
旧課程での現代社会が「公共」という名称になりました。
内容としては、「現代の社会や経済の仕組みを学ぶ政治経済」と「人間社会を生きていく中で守るべき秩序や考え方を学ぶ倫理」という公民分野の核となるものを学ぶものとなります。
イメージとしては、政治経済と倫理の中核の抜粋というところでしょう。
しかし、指導要領(国の示す教科の目標)はそこだけではありません。
特に大切になるのは、「高校を卒業したら社会に参画する」という観点です。
社会に出て、学んだ知識を使い、様々な問題を追究したり解決する力を養う教科であることが挙げられます。
答えのない問いに対して、様々な観点から考え、他者との考えの共有からよりよい選択をするための力を身に付けて、社会に出てほしいというものでしょう。
(有名なトロッコ問題、囚人のジレンマ、裁判員制度など・・・)
特に、自身の意見や考えの共有と発信というものに抵抗があるように感じます。
答えのない問題は、逆に言えば間違いを恥じるものではありません。
他者の意見を受け入れ、積極的に発信し、よりよい選択ができることを大切にしたい教科です。
それがとてもわかりやすいのが、問題集の枠外の記述問題です。答えのない問題ですね。
自身の考えを書くのは苦手かもしれませんが、その問題が教科の大切なところなのです!
②生徒へのアドバイス
生徒さんたちを見ていると、やはり暗記というイメージをお持ちのようです。
もちろん、定期テストの対策などでも、直前に単語の暗記をすすめるといった姿が見られます。
定期テストだけということであれば、そのくらいでもある程度の点は取れるでしょう。(必修教科の宿命ですかね)
大学入試共通テストで選択をする可能性がある生徒さんに意識してほしいこと。
現在、共通テストの特徴として、倫理分野の思考問題、政治経済分野の資料問題の読解問題の多さです。
問題で問われていることだけを目標に、問題文の意図や流れをゆっくり読むこと。知識と照らし合わせていくことが解法と言えます。
③公共のまとめ
・単語暗記ではない!答えのない問題について考え、また、考えを受け入れることで、しっかりとした自身の意見を作り、伝えることが大切!
・学校問題集の枠外の「自由記述問題」は答えがありません!だからこそ、恥ずかしがらず学んだことを使って、自身の考えをしっかり書こう!
・問題で問われていることはなにか?なにが与えられているか?整理しよう。そして、本文をじっくり読んで、知識と照らし合わせをしよう!
最後に
今回は新教科の歴史総合と公共についてお話させていただきました。
この2科目は共通テストでは選択教科の一部として、大きく変更されています。
毎年ながら、高校生からは選択教科の相談を寄せられます。
社会選択を「暗記量」でお話することが多いかと思います。
私は生徒さんの特長やほかの選択教科、のちの進路などを吟味し、じっくりお話をさせていただきます。
「こうしなさいって言われたから、そうしました」ではなく、「こうするのでよろしく!」って言われる方がうれしいですからね(笑)
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