こんにちは 個別指導学院ヒーローズ参野校でございます。
中学三年の第二回県学力調査が終わりました。成績に直結する定期テストから二週間足らずの日程。非常に大変だったことが生徒ひとりひとりの顔から読み取れます。しかし、このタイトな日程こそ、計画性や目的意識がどれだけ持てているかがカギとなります。入試という大きなイベントまで残り数か月。ぜひとも、走り切り、新たなスタートラインに立っていただきたいと思います。
さて、その学力調査が各方面から「難易度が上がった」という声が聞かれました。県学力調査は、公立高校入試にむけた指標と言われております。そこから、今後の公立高校入試、中学1年2年の動向が読み取れるのではないか?
今回は社会・歴史について書かせていただきます。
社会・・・「太字暗記だけは10点を超えない!?太字の前後一文→時代の流れを覚える」
かつては社会は「暗記教科」と言われておりました。単語は要であり、確かに暗記したもん勝ちというのは間違いありません。
今回の中三第二回学調・歴史分野で出題されたものから
・天保の薪水給与令・ペリーが浦賀に来航・異国船打払令(外国船打払令)が出させる・アヘン戦争が起こる。
の時代整序問題です。
江戸時代の鎖国の終焉の流れでの主なできごとです。
問題形式は時代順の並び替えであり、必ず出題される問題形式の一つです。
ここで必要な知識は何か? 誰もが「年号」と答えるのではないでしょうか?
かくいう私は、年号までは覚えておりません。
問題の時代背景と流れです。
異国船打払令という厳しい対応からすべてが始まります。
1800年代の江戸時代中期。鎖国を行い、外国船の出入りを厳しくしている幕府としては、日本近海に現れる諸外国船に注視しておりました。その中で、鎖国体制を守るべく「異国船打払令(1825)」という厳しい対応をしました。なぜ、外国船が日本近海に現れたか。それは大航海時代以降の欧州強豪国の植民地支配が大きい理由です。特に「黄金の国」と言われている日本はどの国からも注目を集めていたはずです。
ここでとんでもないニュースが入ります。「アヘン戦争(1840~42)」です。隣国の中国(当時の清)がイギリスとの戦争で敗れたというものです。それに衝撃を受けた幕府は、政策を緩和し、「薪水給与令」を出します(1842)それは、外国船に対し、燃料や水、食料などを与えるというものです。強豪国といわれるスペインやイギリスの植民地支配の情報は得ていたはずですから、やはり大きな脅威であったことでしょう。
その中で、捕鯨・中国(清)との交易目的で新たな航海路を打ち出そうとするアメリカが現れます。他の諸外国よりも強い姿勢で日本の開国と通商を求めてきました。それが、ペリー率いる黒船の来航です(1853)これから日本は開国、倒幕への道を歩むことになります。
さて、これだけの内容。教科書に書かれています。ところどころに太字の単語はありますが、暗記をするには、多すぎる量でしょう。
一番の近道は、たしかに「年号の暗記」です。しかし、2000年近いできごとから年号を片っ端から覚えるには、どれだけの時間がかかるでしょうか。
わたしの歴史の勉強方法の一つとして、「太字の前後一文ずつを読むこと」とお話しします。
ここに書かせていただいた文の半分以上が、太字の周辺に書かれているものです。
特に、現行の歴史の教科書は(少なくとも)「出来事と名称、起きた理由から結果」が書かれています。
歴史は、「なぜ起きたか→結果どうなったか」という観点をもつことで、「単語」ではなく「ストーリーを繋ぎ合わせて覚える」という形になると考えています。その中心にあるのが太字の単語であり、理由と結果は、その前後一文にあるはずです。
「歴史なんてつまらない」と思う方は、「暗記しないといけない」という意識があるのではないでしょうか?
3月から夏までの毎週土曜日
当校では「歴史講座」として、土曜日の夜に各時代の流れをまとめる講義を行いました。
来年度も計画をしております。歴史が苦手という生徒さんも、知識のピースが繋がったようで非常に好評いただきました。
興味をもつ、すこし余分に覚える、そんな気持ちが大切であり、「評価される」ようになってきたようです。
歴史や地理、公民は、身近なものに興味をもち、知っていくことから始まります。
歴史の裏話や世界の地域の特徴や雰囲気など、興味を持ってくれる生徒さんばかり。
テストで点を取るという暗記ではなく、知って楽しむこと。それがスタート地点ではないでしょうか?