12月になり、テスト期間が終わって個表が返って来るタイミングかと思います。
テストの結果はいかがだったでしょうか。
テスト反省をしていくにあたって「睡眠」について気になる生徒さんが多く見受けられたので今回のテーマとして扱っていきます。
テスト前の取り組み、睡眠時間について
テスト前や特にテスト前日は睡眠時間を削って頑張った子たちが多くいました。
特に高校生はテスト期間が長い上に教科も多いので体力的にも大変です。
自習で寝ている生徒さんを起こしながら、
「もう少し睡眠時間を取った方が良いよ。」
と肩をたたく場面が何度かありました。
頑張ることは大切ですし、テスト前日でも諦めずに向き合う姿勢はとても素晴らしいです。
しかし、しっかりとした睡眠時間が確保できず、疲れてフラフラで意識がもうろうの状態では、学習効率も低下します。更にテスト本番でもその状態ではかえって実力が出せません。
そもそも普段の睡眠時間の適正とは?
そしてテスト前の睡眠時間について考えていきましょう。
適正な睡眠時間
皆さんは普段からどのぐらい睡眠時間を取っているでしょうか?
健康面では7時間程度が理想とされています。睡眠には個人差があります。特に睡眠時間が2~3時間でも平気(ここでいう”平気”とは睡眠時間が2~3時間でも日中眠くなることはない場合をさします)とされる”ショートスリーパー”や毎日10時間以上の睡眠を必要とする”ロングスリーパー”の方はいます。ただし全体の数%~1割程度とされており、ほとんどの人は該当しないでしょう。ちなみに6~9時間あたりの睡眠をとる人はバリアブルスリーパーといいます。
生徒さんの中で「たくさん寝ないと気が済まない」という意見をよくいただきますが、これはロングスリーパーではなく、「睡眠の質」が問題となっているケースが多いです。
寝る直前まで明るい部屋でテレビを見ている。
ベッドには入っているがスマートフォンを触っている。
など現代ではこのような形での睡眠は質が悪く「いくら寝ても疲れが取れない」事が多いです。更にロングスリーパーでもないのに、二度寝などで睡眠時間が適正時間を超えてしまうと身体が重く、だるく感じるなどの悪影響をきたします。
そのほかにも、疲れが溜まっている時は睡眠時間が長くなることはありますが、反対に寝貯めはできないといった特徴もあるそうです。
まずは普段から適正な睡眠時間と睡眠の質の向上に気を付けましょう。
睡眠中に記憶している?
実は睡眠中に脳は記憶をしているといいます。
レム睡眠とノンレム睡眠という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。
そもそも睡眠とは浅い睡眠であるレム睡眠と深い眠りであるノンレム睡眠を交互に繰り返しています。
そして記憶の定着をしているのはレム睡眠の時であるといわれています。また起きるときにはこのレム睡眠の時だと目覚めも良くなります。
さきほどの7時間ほどの睡眠ではレム睡眠のタイミングは4~5回ほどあるそうですので、そこで日中の出機事を整理し、大事なことは記憶をするようにしています。そのため睡眠時間が少ない場合には体調の悪化だけではなく勉強面に関しても影響があるということです。
テスト前の勉強や睡眠時間はどうしたら良い?
まず大前提として、病気やケガなどのトラブルがない全快状態を基準にします。
問題には暗記傾向が強い科目と思考力を問う問題などに分別されます。
翌日が思考力を必要とする科目の場合
睡眠不足の頭では発想が浮かんできませんから、前日にしっかり睡眠をとります。
例えば、模試の筆記試験、特に小論文、英語や国語の読解、数学、物理などです。
翌日が暗記系/体得済みの科目の場合
吐き出すだけの作業ですから、個人差はありますが思考力を問う問題に比べて多少、睡眠時間が少なくても大丈夫な人が多いようです。
暗記系とは例えば、スピーチや暗唱テスト、定期試験で出題範囲が明確な科目などです。
そもそも定期テストは8~9割が暗記
例えば国語や英語の読解問題といっても、学校のテストなら授業中に見てきた文章です。
数学や物理でも、学校の課題やプリントの範囲から出題されることが大半です。
その範囲を4~5周など何回もやれば高得点を取れる確率は上がります。
1~2周で点が取れない場合は前提として理解できていないのに進めているか回数が足りていないだけかのパターンが多いです。
そうなってくるとテスト直前や前日だけ睡眠時間を削ってもあまり効果的ではないことがお分かりいただけたと思います。
直前の詰め込みだけではやっぱり計画性には勝てないですね。
まとめ
今回は、テスト前の睡眠時間について解説しました。テスト前に頑張ることは大切ですが、点数を上げたい場合は普段からコツコツと計画的に勉強時間を確保して睡眠を含めた生活リズムをしっかり整えましょう。特に現代では誘惑がとても多く依存してしまうケースがよく見られます。そんな悩みを持っている場合は一人で抱え込まずに身近な大人にアドバイスを求めることで解決していけるかもしれません。普段から自分自身のことをよく理解して成長していきましょう。