こんにちは、個別指導学院ヒーローズ富塚校、教室長の鈴木です。
「家では『勉強しなさい』が全然通らないのに、ゲームのイベント開始時間だけは絶対に忘れないんです」
面談でお母さんからそう聞くたび、僕は「困った子ですね」とは思いません。むしろ、そこには子どもの行動を変えるヒントがそのまま隠れていると感じています。

「うちの子はやる気がない」——本当にそうでしょうか?
僕たちは大人になると、「やる気がある・ない」で子どもを判断しがちです。でも、健康診断で「なんとなく調子が悪い」とだけ言われても、治療方針が決まらないのと同じで、「やる気がない」というひとことだけでは、次に何をすればいいのかが見えてきません。
僕が面談で必ず見るようにしているのは、やる気の量ではなく、行動の「設計」です。ゲームや部活を思い出してみてください。次に何をやればいいかが、驚くほど具体的に見えています。今日のクエストがある。今日の練習メニューがある。終わりのラインがある。クリアすれば、達成感がその場で返ってくる。
一方で「ワークやっておいて」という指示は、料理にたとえるなら「適当に美味しいもの作っておいて」と言われるようなものです。何ページなのか、どこまでやれば今日は終わりなのか、できたかどうかを何で判断するのか。ここがぼんやりしたままだと、動けない子は「やらない」のではなく、「何から手をつけていいのかわからない」まま、その場で固まってしまいます。
大人からすると「サボっている」ように見える時間の多くが、実は本人にとっては「どこから手を付ければいいか判断できずに止まっている時間」だったりします。これは、性格の問題でも、やる気の問題でもありません。単に、目の前の課題が大きすぎて、扱い方が決まっていないだけなのです。
では、僕はどう関わっているのか
僕がお子さんと接するときに大事にしているのは、根性論を足すことではなく、行動をとにかく小さく切り分けることです。
- 15分だけ、机に向かう
- 今日はこのページだけ、と決めてしまう
- 間違えた3問だけをやり直す
- 終わったら、必ず僕らに見せてもらう
こうして行動のサイズを具体的に、そして本人が「これくらいなら」と思える大きさまで小さくすると、「怠けている」ように見えていた子が、急に自分から動き出すことがよくあります。これは根性が急に湧いてきたわけではなく、最初から本人が「持てる重さ」に課題を調整しただけなんです。持てないくらい重い荷物を渡されれば、誰だって動けなくなります。逆に、片手で持てる重さまで小さくしてあげれば、多くの子は自分から手を伸ばします。
浜松市内、特に富塚中の校区で日々面談をしていると、県学調や定期テストの点数だけを見て「うちの子は勉強に向いていない」と感じてしまっているお母さんに、本当によくお会いします。でも、実際にお子さんとじっくり話してみると、部活の作戦会議ではものすごく具体的に考えられている、というケースが少なくありません。
「怠けている」ではなく、「翻訳されていないだけ」
部活なら、直近の試合から逆算して、何を直すか、どこが弱いか、次の練習で何を意識するかを、自分の言葉でちゃんと考えられる。でも同じ力が、なぜか勉強の場面にはまったく接続されていない。僕はこれを、能力の差ではなく「翻訳」の問題だと捉えています。
好きな場面ではちゃんと考えられている子に対して、僕たちがまずやるべきなのは、「もっと頑張れ」と根性を上乗せすることではありません。その子がすでに持っている「振り返る力」や「作戦を立てる力」を、勉強という別の場面にそのまま翻訳して渡してあげることです。
何ができたら今日は前進なのか。そのミスはなぜ起きたのか。次に変える行動をひとつだけ選ぶとしたら何か。この問いかけを、僕は子どもたちと一緒に、面談のたびに根気強く繰り返しています。最初はうまく言葉にできなくても、何度か一緒に考えるうちに、自分の言葉で振り返れるようになっていくお子さんを、これまでたくさん見てきました。
一人で抱え込まなくて大丈夫です
「叱ってもやらない」「言えば言うほど反発する」——そんな状態が続くと、お母さん自身も、これ以上どう関わればいいのか、わからなくなってしまいますよね。でも、それはお母さんの関わり方が間違っているからではなく、単純に課題のサイズが、今のその子に合っていないだけ、ということが本当に多いんです。
もしよろしければ、一度僕とお子さんの「動き方のクセ」を、一緒に見させてもらえませんか。無料の学習相談では、いきなり勉強の話を詰めることはせず、まずお子さんが今どんな場面なら具体的に考えられているのかを、一緒に探すところから始めています。
「勉強ができない子」ではなく、「まだ勉強に接続されていない力がある子」。そう見方をひとつ変えるだけで、ご家庭での関わり方も、お子さんとの日々のやりとりも、驚くほど変わっていきます。焦らず、まずは今の状態を一緒に整理するところから、始めてみませんか。









