【福岡県立高が不登校生徒に対応の入試導入 25年度から「評定」に代わり面接活用】(6/17 西日本新聞から)
福岡県教育委員会は28日、県立高校の2025年度入試から、不登校の中学生に配慮し、定期テストや日常の学習態度といった「評定」の代わりに、面接を判断材料とする新たな選抜方法を導入することを決めた。いじめなどが原因で学校に通えない生徒にも、行きたい高校に挑戦できる環境を整える。県教委によると、こうした手法を全ての県立高校で導入するのは九州では珍しいという。
現行の県立高一般入試は、合格者を主要5教科の学力検査の得点に、調査書に記載される評定を加味して決める。評定は事実上、学校に登校していないと高い評価が得られないため、さまざまな理由で不登校となっている生徒には不利だった。合格者の上限人数や要件といった詳細は今後詰めるという。
県教委の22年度の統計によると、県内公立中の不登校生徒は9165人で、20年度と比較すると2918人増加している。
一方、来春に県立小郡高(同県小郡市)内に設置する「学びの多様化学校(不登校特例校)」の入試については、他の県立高にも出願できるよう1月下旬に実施することも決定。学力検査は英語、数学、国語の3教科とし、受験しやすくする。(野村有希)