「テレビを観ながらの勉強」は……ナシ!
「テレビを観ながらの勉強」はやめたほうがよいでしょう。というのも、脳に大きな負荷がかかるマルチタスクの状態となり、学習効率が悪くなるためです。
マルチタスクとは、複数のタスクを同時に並行して処理すること。脳神経科学者の枝川義邦氏によれば、マルチタスクをすると、ストレスホルモンとされるコルチゾールが増えるのだそう。この状態が続くと脳にダメージが加わり、脳細胞が死滅して脳機能を低下させてしまう場合があります。記憶力も落ちるため注意が必要です。
そもそも、人間の脳は本質的にマルチタスクが苦手。たとえば、3つの作業を同時に進めようとすると、進行中の作業をいったん止めて別の作業へと切り替えるのにエネルギーや時間を使い、次に残り2つのどちらを行なうかを判断するのにも手間を要します。タスクの切り替えが頻繁になるほど、脳の処理効率は悪くなるのです。
テレビを観るときも一緒。勉強しているときには参考書やノートに注目し、テレビを観るときは顔を上げて番組に注目し……ということを繰り返さなくてはならないため、脳は学習内容を効率よく処理できません。
精神科医の樺沢紫苑氏は、「テレビを観ながらの勉強」を防ぐ方法として、テレビを観てよい時間を決めたり、リアルタイムでは観ずに録画したりすることをおすすめしています。こうすれば、テレビをダラダラ観すぎてしまうという悪習慣をなくせるだけでなく、勉強にのみしっかり集中できる時間をとれますよ。