「織田がつき 羽柴がこねし 天下餅 すわりしままに 食うは徳川」
という歌があります。
この歌自体は誰が書いたか分からない風刺の歌ですが、この様子の絵は享保8年に歌川芳虎という人物が描いており、それを「道外武者御代の若餅」として出版。
織田信長が餅をつき、ついたその餅を羽柴(豊臣)秀吉がのし、出来立ての餅を何もしなかった徳川家康が座ったまま食べた。という内容ですが、、、
内容を言い換えると、織田信長が始めた天下統一という事業を羽柴秀吉が引き継いで完成させたのに何もしていない徳川家康が我が物にした。
すなわち徳川家康が天下を横取りしたと例えている歌なのです。
しかし家康も楽な人生を送ってきたのではなく、むしろ苦労の連続であり、この様子を表した絵というものは完全に家康を酷評しているもので絵の作者は処罰されています。
中々に人を皮肉った狂歌を詠む人もいたのだなと少し面白くなり取り上げてみました(笑)
では今回は以上です。