この記事の要約
「直してほしい」と「認めてあげたい」は、どちらも大切な本音。気になることに目が向くときは、写真のピントを動かすように、できていた場面にも目を向けてみる。保護者の方自身の「どう関わっていきたいか」という願いも大切にしながら、認めたいことをそのまま伝えるためのヒントを紹介します。

こんにちは、個別指導学院ヒーローズ富塚校、教室長の鈴木です。
直してほしいところはある。でも、できていることもあるのは分かっている。そこは、ちゃんと認めてあげたい。それなのに、口から出てくるのは、つい気になるところの話ばかり。言ったあとで「また言っちゃったな」と少し落ち込む。そんな気持ちを抱えている保護者の方に向けて、今日は書いてみます。
子どものできないところばかり目につくのは、親として間違っている?
僕は、まったく間違っていないと思っています。
毎日いちばん近くでお子さんを見ているのは、保護者の方です。近くで見ているからこそ、気になるところが目に入る。それは、お子さんのことを真剣に見ている証拠だと僕は受け取っています。
スマホで写真を撮るときを思い浮かべてみてください。ピントは、画面の中の一か所にしか合いませんよね。手前の花にピントを合わせると、後ろの景色はぼやけて見える。でも、ぼやけているからといって、そこに何もないわけではありません。
子どもを見るときも、少し似ているのかもしれません。心配なことがあると、ピントは自然とそこに合います。できていることが見えなくなったのではなく、今はピントが合っていないだけ。僕はそう考えています。
「直してほしい」と「認めたい」を、同時に思っていいの?
以前、教室への連絡の中で、改善してほしいところを伝えてくださったあとに、「できたところを認める関わりにしていきたい」という思いを添えてくださった保護者の方がいました。
僕は、その一文がとても心に残っています。
直してほしい気持ちと、認めてあげたい気持ち。この二つは、反対のことのように見えるかもしれません。でも僕には、どちらも同じ「この子に、こうなってほしい」という願いから出てきているように思えるんです。
人はみんな、自分にとって大事なものを満たそうとして、毎日の行動を選んでいる。僕はいつもそう考えています。それは子どもだけではなく、保護者の方も同じです。
- ●子どもに、こうなってほしいという願い
- ●自分は、こんなふうに関わりたいという願い
保護者の方にも、「どんな親でいたいか」という自分自身の願いがある。僕は、その願いも、子どもの困りごとと同じくらい大切な相談の中身だと思っています。
僕が「こう声をかけましょう」より先に聞きたいことは?
保護者の方から子どものことを相談されたとき、「こう声をかけるといいですよ」とすぐに答えることもできるのかもしれません。でも僕は、その前に聞かせてほしいことがあります。
- ●どんなときに、気になるところが目に入るのか
- ●どんなときに、「頑張ったな」と思うのか
- ●子どもにどうなってほしいかだけでなく、自分はどう関わっていきたいのか
特に二つ目は、家で毎日見ている保護者の方だからこそ知っていることです。僕が教室で見ているのは、お子さんの一日のほんの一部。家での姿や、ちょっとした変化に気づけるのは、やはり保護者の方なんですよね。
そして三つ目。これは、意外と誰にも聞かれないことかもしれません。子どもの話をしているうちに、保護者の方自身の気持ちは後回しになりがちです。でも、関わり方を考えるなら、まずは「自分はどうしたいのか」を言葉にするところから始めてもいいと僕は思っています。
家で「できていること」に気づくには、どうしたらいい?
ここからは、僕が考えていることを少しだけお伝えします。正解の声かけを覚えるためではなく、ピントを少し動かしてみるためのヒントとして読んでもらえたら嬉しいです。
- ●気になったことと、できていたことを、頭の中で分けて置いてみる
- ●「できた」を結果だけでなく、場面で思い出してみる
- ●気になる話と、認めたい話を、同じタイミングで一度に伝えようとしない
一つ目は、自分の見方を少し外から眺めてみる、ということです。「今日は気になることが三つあった。でも、できていたことも一つあった」。そんなふうに、自分の気持ちと、実際にあった出来事を分けてみると、自分が今どこにピントを合わせているのかが見えてきます。
僕が大事にしている「自分をふり返る力」は、子どもだけのものではありません。親が自分の見方に気づくことも、立派なふり返りだと思っています。
三つ目は、僕自身も気をつけたいと思っていることです。「ここはよかったけど、でも…」と続けると、せっかくの「よかった」が、次の注意の前置きに聞こえてしまうことがあります。認めたいことは、認めたいこととして伝える。それだけで十分なんだと思います。
親の関わり方の悩みも、塾に相談していいの?
塾への相談というと、成績や勉強のやり方の話だと思われるかもしれません。でも僕は、「子どもとどう関わったらいいのか迷っている」という話も、聞かせてもらいたいと思っています。
浜松市の中でも、富塚中の校区から通ってくれている子たちの保護者の方と話していると、勉強の話の奥に、親としての思いが見えることがあります。僕はその思いを、評価したり、正したりするのではなく、まずはそのまま聞きたい。
無料の学習相談では、お子さんの勉強のことはもちろん、保護者の方が「どう関わっていきたいか」という話も歓迎です。まだうまく言葉にならなくても、気になることと、認めたいこと、その両方を持ってきてもらえたらと思います。









