こんにちは、個別指導学院ヒーローズ富塚校、教室長の鈴木です。
「一度できたはずなのに、しばらくすると忘れてるんです」
保護者の方から、こんな相談をされることがあります。しばらくするとできてたことを忘れちゃう。そんなところを見ると、どうしても心配になっちゃいますよね。できないところがはっきりしてれば、やり直すことはできるのに。でも、本人も何がわからないのかよくわかってない。前にできていたってことはよく覚えてるだけに、親子ともにツライ状況だと思います。今日は、この「できたはずなのに、また忘れてる」の中身について、僕がいつも考えていることをお話しさせてください。

「一度できたのに、また忘れてる」は、本当によくあることです
まず最初にお伝えしたいのは、これは決して珍しい話ではないということです。浜松市内で教室をやっていても、学年が上がって習う内容が積み重なっていくにつれて、こういう相談がぐっと増えます。範囲が広くなるテストほど、「あれ、前にできてたのに」という場面が一気に表面化します。
これは、本人がさぼっていたわけでも、記憶力がないわけでもありません。僕がいつも思うのは、「できた」と「身についた」は、実は別物だということです。説明を聞いて、その場で手順をなぞれた瞬間は、確かに「できた」んです。でも、それが何も見ずに自分から取り出せる状態になっているかどうかは、また別の話なんですよね。この二つを同じものだと思ってしまうと、「前はできたのに、なんでまた忘れるんだろう」というところで、本人も保護者の方も止まってしまいます。
さらにやっかいなのは、本人自身も「何がわからないのか」をうまく説明できないケースが多いことです。できないところがはっきりしていれば、そこだけやり直せばいい。でも、「なんとなく思い出せない」「前は解けてた気がするけど、どこからだったか分からない」という状態だと、どこから手をつけていいのか、本人も保護者の方も見えなくなってしまいます。
全部やり直す前に、僕たちがまず見ているところ
こういう相談を受けたとき、僕たちは最初から単元をぜんぶやり直そうとはしません。それよりも先に見たいのは、「今、この子はどこまでなら一人で進められるのか」ということです。
やり方はシンプルです。忘れたと思っている単元を、実際に目の前で解いてもらいます。そのときに、どこまでは何も見ずに手が動くのか、どこから手が止まるのか、止まったときに何を見ると思い出せるのか。この境目を、僕たちが本人と一緒に確認していきます。
やってみると、意外と「全部忘れている」わけではないことのほうが多いんです。最初の数行はちゃんと自分で書けている。でも、ある一手だけがすっぽり抜けている。そこさえ埋め直せば、あとは自分で最後まで進められる。そういうケースを、僕たちはこれまでに何度も見てきました。
「できた」「忘れた」の二択で見てしまうと、この「どこまでは大丈夫で、どこから手助けが必要か」という現在地が見えなくなります。逆に、この境目さえはっきりすれば、次にやることは驚くほどシンプルになります。全部を復習し直す必要はなく、抜けている一手だけを、もう一度自分の中に入れ直せばいいからです。
「忘れた」で片づけないために、僕たちが大事にしていること
もうひとつ、僕たちが意識しているのは、「忘れた」を本人のせいにしないということです。忘れる理由を、性格ややる気の問題として決めつけてしまうと、本人は「自分はダメなんだ」という方向にしか進めなくなります。そうなると、次にわからないことが出てきたときに、それを正直に言い出しにくくなってしまう。これは、僕たちがいちばん避けたいことです。
僕たちが本人によく伝えるのは、「今どこまでできてるか、一緒に見てみようか」という言い方です。責めるためではなく、現在地を確認するために聞く。この聞き方の違いだけで、本人が「わからない」を言葉にできるかどうかが、大きく変わってきます。わからないと言っても大丈夫だと思えて初めて、本人は自分から「ここが抜けてる気がする」と言えるようになります。そして、自分で気づいて埋め直せたという経験こそが、次も一人でやってみようという気持ちにつながっていくと僕は思っています。
一度できたことを忘れてしまったとしても、それだけで「勉強が苦手」と決めなくていい。記憶力がないと決めなくていい。今のその子が、自分でどこまでたどれるのかを見つけること。僕たちが大事にしたいのは、まずそこからです。
一人で抱え込まなくて大丈夫です
「前にできてたのに、また忘れてる」という場面に何度も出会うと、保護者の方としては、どこから手をつけたらいいのか分からなくなってしまうと思います。でも、それは本人の頑張りが足りないからでも、教え方が悪かったからでもありません。「できた」と「身についた」の間に、まだ埋まっていない一歩があるだけなんです。
もしよろしければ、一度、その一歩がどこにあるのかを、僕と一緒に確認してみませんか。無料の学習相談では、単元をすべて復習し直すのではなく、今この瞬間、お子さんがどこまで一人で進められるのかを、実際に問題を解いてもらいながら具体的に見ていきます。「忘れた」というひと言の奥にあるものを、責めずに一緒にほどいていく。そこから始めてみませんか。









