皆さんは、何のために勉強していますか?
「親に勉強しなさいと言われるから」「テストで良い点数を取りたいから」など、理由は人それぞれだと思います。
実は、私も中学生の頃は、親から「勉強しなさい」と言われても勉強せず、ゲームばかりしている生徒でした。
中学1年生の頃は、部活動から帰ってきたらゲームをして寝る。テスト前になっても、ワークを適当に終わらせて、そのままテスト本番を迎える。そんな生活を送っており、まともに勉強に取り組んだことはほとんどありませんでした。
そんな私が少しずつ勉強するようになったのは、中学2年生の頃に、将来の目標ができたからです。
中学2年生になると、親から将来について聞かれる機会が増えました。「将来はどうするのか」と聞かれるたびに、自分は何をしたいのだろうと考えるようになりました。
そんな中で、私はデザイナーズハウスという存在を知り、建築に興味を持つようになりました。
それまでの私は、働くということに対して、あまり良いイメージを持っていませんでした。しかし、デザイナーズハウスをきっかけに建築について調べていくうちに、建築に関わる仕事には、さまざまな魅力があることを知りました。
例えば、建物のデザインや空間などを考える意匠設計者。工事が計画どおりに進むよう、現場の安全や品質、工程などを管理する施工管理技士。そして、建物の快適さを支える設備設計や、建物の安全性を支える構造設計など、建築には多くの専門的な仕事があります。
ここですべてを紹介することはできませんが、どの仕事も、私たちの暮らしを支えるうえで欠かせない大切な仕事です。
普段何気なく通っている道路や、毎日生活している家。私たちの身の回りには、建築に関わる仕事によって支えられているものがたくさんあります。
そうしたことを知るうちに、私は建築に関わる仕事に就きたいと思うようになりました。それまで漠然としていた将来のことが、少しずつ具体的な目標へと変わっていったのです。
そして、「建築に関わる仕事に就くために、少しでも良い高校や大学に進学したい」という気持ちが芽生え、勉強を始めるようになりました。
もちろん、目標ができたからといって、すぐに勉強に集中できるようになったわけではありません。なかなかやる気が起きず、思うように勉強が進まないこともありました。それでも、何とか高校に進学することができました。
高校に入ってからは、大学進学という次の目標に向けて、毎日図書館に通って勉強するようになりました。眠くて寝てしまう日もありましたが、それでも「1時間だけでもいいから、何かを学ぼう」という気持ちで、毎日勉強に取り組みました。
その努力もあり、無事に大学へ進学することができました。そして今では、建築に関することを学んでいます。
振り返ってみると、私が勉強するようになったきっかけは、将来の目標ができたことでした。そして、その目標を見つけるきっかけをくれたのは、親や祖父が将来について考える機会を与えてくれたことだったと思います。
当時は、将来について聞かれることを面倒に感じることもあったかもしれません。しかし、今振り返ると、自分の将来について考えるきっかけを与えてもらえたことは、とてもありがたいことだったと感じています。
ここまで、私自身の経験をお話ししてきましたが、皆さんの中には「将来の夢なんてまだない」「なりたいものが見つからない」という人もいると思います。
では、将来の夢が決まっていない人は、何を目標に勉強すればよいのでしょうか。
私は、目標は必ずしも大きなものである必要はないと思っています。
例えば、「次のテストで80点を超えたい」「通知表で4や5を取りたい」「友達に自慢できるくらい良い点数を取りたい」。そんな小さな目標でも十分です。
「将来はこんな仕事に就きたい」「こんな人になりたい」といった大きな目標がなくても、まずは目の前の小さな目標を持つことが大切です。
何の目標もないままでは、何のために頑張ればよいのか分からず、勉強への意欲もなかなか湧いてこないかもしれません。しかし、小さな目標でも一つ持つことができれば、「そのために頑張ってみよう」という気持ちが生まれることがあります。
最初は小さな目標でも、達成できれば自信につながります。そして、その自信が次の目標を見つけるきっかけになることもあります。
大切なのは、最初から立派な目標を持つことではなく、自分なりの目標を見つけ、その目標に向かって一歩ずつ努力していくことなのだと思います。
今、将来の夢や目標がはっきりと決まっていない人は、まずは身近なところから目標を考えてみてください。好きなことや興味のあることを調べてみるのもよいですし、次のテストで目標点数を決めてみるのもよいと思います。思いがけないところから、自分の将来につながる興味が見つかるかもしれません。
また、保護者の皆様にとっても、お子様と将来について話す時間が、子どもたち自身の目標を見つけるきっかけになるかもしれません。私自身、親や祖父が将来について考える機会を与えてくれたからこそ、建築という目標に出会うことができました。
勉強は、ただテストで良い点数を取るためだけにするものではありません。自分の将来の選択肢を広げ、やりたいことを実現するための力にもなります。
すぐに結果が出なかったり、思うように頑張れなかったりすることもあると思います。それでも、自分なりの目標を持ち、少しずつ努力を積み重ねていくことが、いつか自分の未来につながっていくはずです。
生徒の皆さんが自分なりの目標を見つけ、その目標に向かって一歩ずつ努力していけるよう、私たちも応援していきたいと思います。










