子どもに「勉強しなさい」と言うのが辛くなったら読んでほしい話
「勉強しなさい!」
気がつくと、今日も子どもにそう言っている。
「宿題やったの?」
「テスト近いんだから勉強しないとダメでしょ」
「いつまでスマホ見てるの?」
「このままで大丈夫なの?」
言ったあとに、
「また言ってしまった……」
と後悔する。
本当は怒りたいわけではありません。
子どもに勉強を頑張ってほしい。
将来困ってほしくない。
できることなら、本人が自分から机に向かってほしい。
でも、どう声をかければいいのか分からない。
今回は、そんな保護者の方に向けて、 「子どもに勉強をさせる」ということについて、少し違った角度から考えてみたいと思います。
「勉強しなさい」と言ってしまうのは、悪いことではありません
まず最初に伝えたいのは、
「勉強しなさい」と言ってしまうこと自体が、悪いことではない
ということです。
子どものことをどうでもいいと思っているなら、 そもそも勉強しているかどうかなんて気になりません。
「このままで大丈夫かな」
「高校受験は大丈夫かな」
「将来、困らないかな」
そうやって心配するからこそ、つい口を出してしまう。
だから、 「また勉強しなさいって言ってしまった」と自分を責めすぎなくても大丈夫です。
ただし、ひとつだけ考えてみてほしいことがあります。
それは、
「親が勉強をさせること」と
「子どもが自分から勉強できるようになること」は、同じではない
ということです。
子どもが勉強しないのには、理由があります
大人からすると、
「勉強すればいいだけなのに」
と思ってしまうことがあります。
しかし、子どもにとって勉強は、必ずしも簡単なものではありません。
- 分からない。
- できない。
- やっても点数が上がらない。
- 何から始めればいいのか分からない。
- そもそも、勉強する意味が分からない。
そんな状態で「勉強しなさい」と言われても、 なかなか前向きにはなれません。
だからこそ、
「どうして勉強しないの?」
ではなく、
「どうして勉強できないのかな?」
と考えてみることも大切です。
「やる気がない」のではなく、 「何をやればいいのか分からない」 だけかもしれません。
「怠けている」のではなく、 「できない自分と向き合うのが嫌」 なのかもしれません。
「どうして勉強を頑張らないといけないの?」
子どもから、
「なんで勉強しなきゃいけないの?」
と聞かれたことはありませんか?
この質問に対して、
「高校に行くため」
「将来困らないため」
「いい大学に行くため」
と答えることもできます。
もちろん、それも間違いではありません。
でも、本当はもう少し大きな意味があります。
勉強は、「将来何になりたいか」を決めるためだけにするものではありません。
自分で考える力。
分からないことを調べる力。
うまくいかなかったときに、 どうすればいいか考える力。
苦手なことにも少しずつ取り組む力。
そして、
「自分はやればできる」と思える経験。
こうしたものを身につけるためにも、勉強には意味があります。
今の子どもたちが将来どんな仕事に就くのかは、 誰にも分かりません。
だからこそ、将来の選択肢を広げるために、 今のうちから「学ぶ力」を身につけておくことが大切なのだと思います。
親ができることは「勉強をさせること」だけではありません
では、親はどうすればいいのでしょうか。
もちろん、勉強時間を決めたり、 宿題を確認したりすることも必要です。
子どもがまだ自分で管理できないのであれば、 大人がサポートすることは悪いことではありません。
ただ、すべてを親が管理してしまうと、
「親に言われたから勉強する」
という状態から抜け出せなくなってしまいます。
だから少しずつ、
「自分で決める」経験を増やしていく。
例えば、
「今日は何をやる?」
「どこが一番分からない?」
「何時から始める?」
と聞いてみる。
「勉強しなさい」と答えを与えるのではなく、
「どうしたら勉強できそう?」と一緒に考える。
それだけでも、子どもの立場は少し変わります。
「勉強しなさい」の代わりに、こんな声かけを
もちろん、毎回うまく声をかけられる必要はありません。
例えば、
「今日は何からやる?」
「分からないところある?」
「一緒に計画立ててみる?」
「まず10分だけやってみたら?」
「昨日よりここできるようになったね」
こんな声かけでも十分です。
大切なのは、勉強そのものだけを見るのではなく、
「子どもが勉強に向かうまでの過程」も見てあげること。
机に座った。
問題を1問解いた。
昨日より少し早く取り組めた。
分からない問題を質問できた。
そうした小さな変化も、ぜひ見つけてあげてください。
「頑張った結果」だけではなく「頑張ったこと」を認める
テストの点数が上がれば、もちろん嬉しい。
でも、勉強にはすぐに結果が出ないこともあります。
頑張ったのに点数が変わらない。
勉強したのに思ったよりできなかった。
そんなこともあります。
だからこそ、
「何点だった?」
だけではなく、
「今回はどこを頑張ったの?」
と聞いてみてほしいと思います。
結果だけを見ていると、
「点数が上がらなければ頑張っても意味がない」
と感じてしまうことがあります。
一方で、
「頑張ったことを見てもらえている」
と感じられれば、次の挑戦につながります。
親の役割は「勉強させる人」ではなく「応援する人」
子どもの勉強を見ていると、
「もっとやってほしい」
「もっとできるはず」
「このままではまずい」
と思うこともあるでしょう。
それは当然です。
親だからこそ、子どもの可能性が見えてしまう。
だから、言いたくなる。
「もっと頑張りなさい」と。
でも、子どもの人生を歩くのは子ども自身です。
親ができるのは、 子どもの代わりに勉強することでも、 子どもの代わりに受験することでもありません。
子どもが自分の力で歩いていけるように、必要なときに支えてあげること。
それが、親にできる大切な役割なのではないでしょうか。
最後に
「勉強しなさい」と言ってしまう日があっても大丈夫です。
うまく声をかけられない日があっても大丈夫です。
大切なのは、毎日完璧な親でいることではありません。
子どもが困ったときに、
「一緒に考えよう」
と言える存在であること。
そして、
「あなたならできる」
と信じてあげること。
勉強を頑張るのは、子ども自身です。
だからこそ私たち大人は、
少しずつ、関わり方を変えていけたらいいのだと思います。
子どもの勉強について悩んだときは、 ぜひ一人で抱え込まず、学校や塾にも相談してください。
「どう声をかけたらいいのか分からない」 という相談でも大丈夫です。
一緒に、その子に合った方法を考えていきましょう。









