はじめに|「あと1点」「あと1つ」をどう積み上げるか
「志望校に行きたいけれど、あと少し内申点が足りない……」
受験が近づくにつれて、こうした悩みを抱える中学生は少なくありません。
定期テストに向けて勉強している。提出物も出している。それなのに、通知表を見ると目標としている数字には届いていない。
「このままで本当に大丈夫なのかな」と不安になってしまうこともあるでしょう。
しかし、ここで諦める必要はありません。
内申点を上げるために大切なのは、ただ勉強時間を増やすことではありません。
「今、自分の評価がどこで止まっているのか」を分析し、上げやすいところから具体的に改善していくこと。
これが、内申点アップへの近道です。
すべての教科を同じように頑張る必要はありません。
「あと少しで評価が上がりそうな教科はどれか」
「テスト以外に改善できる部分はないか」
「提出物や授業への取り組み方に問題はないか」
こうした視点で自分の成績を見直してみましょう。
今回は、志望校合格に向けて「あと少し内申点を上げたい」という人に向けて、具体的な成績向上の考え方を紹介します。
内申点を上げる第一歩は「今の成績を分析する」こと
内申点を上げたいと思ったとき、最初にやってほしいことがあります。
それは、直近の通知表をじっくり確認することです。
「数学が3だった」
「英語が4だった」
という数字だけを見るのではありません。
それぞれの教科について、
-
定期テストの点数
-
ワークや提出物の状況
-
授業中の取り組み
-
小テストの結果
-
実技教科の課題
-
これまで先生から言われたこと
などを振り返ってみましょう。
例えば、数学が「3」だったとしても、
「テストの点数が足りなかった」のか、
「テストは悪くないけれど提出物に課題があった」のか、
「普段の授業での取り組みに改善点があった」のか、
によって、これからやるべきことは変わります。
ここを考えずに「次はもっと勉強しよう」とするだけでは、努力が成績につながりにくくなります。
まずは、「なぜ今の評価になっているのか」を考えることから始めましょう。
全教科を頑張るより「上げやすい教科」を見つけよう
内申点を上げたいからといって、すべての教科を同じように頑張る必要はありません。
むしろ、限られた時間を考えると、
「あと1段階上がる可能性が高い教科」に力を集中すること
が重要です。
例えば、
-
70点台で、あと少しで80点を狙える教科
-
提出物に改善の余地がある教科
-
小テストで安定して点数を取れている教科
-
授業への取り組みを改善できそうな教科
などです。
特に注目したいのが、**「あと少しで評価が変わりそうな教科」**です。
すでに得意な教科だけを伸ばすのではなく、「3から4」「4から5」を狙える可能性がある教科を探してみましょう。
もちろん、通知表の評価方法は学校や教科、先生によって異なります。
そのため、「何点取れば必ず4になる」と決めつけるのではなく、現在の評価と自分の取り組みを総合的に振り返ることが大切です。
内申点は「テストの点数だけ」で決まるわけではない
内申点を上げたいと考えたとき、多くの人が最初に思い浮かべるのが定期テストです。
もちろん、定期テストでしっかり得点することは重要です。
しかし、それだけではありません。
普段の学習では、
「提出物」「授業への取り組み」「課題への向き合い方」なども大切です。
例えば、ワークを提出するとき。
ただ答えを書いて終わりにするのではなく、間違えた問題をもう一度解き直したり、分からなかった部分を確認したりする。
課題に丁寧に取り組むことは、学習そのものにもつながります。
ただし、「先生にアピールするために形だけやる」という考え方ではありません。
大切なのは、自分の学習を改善するために提出物を活用することです。
授業中の取り組みも今日から変えられる
内申点アップを目指すなら、授業中の行動も見直してみましょう。
例えば、
-
授業開始前に必要なものを準備する
-
先生の説明をしっかり聞く
-
ノートを丁寧にまとめる
-
分からないことをそのままにしない
-
課題に最後まで取り組む
-
授業中に発表や活動に積極的に参加する
といったことです。
「授業中に毎回発言しなければいけない」ということではありません。
大切なのは、授業に対して前向きに取り組む姿勢を継続することです。
特に実技教科では、普段の授業や課題への取り組みが重要になる場合もあります。
5教科だけでなく、実技教科についても「何を改善できるか」を考えてみましょう。
模試の成績が伸びないときこそ「基礎」を確認する
内申点と並んで、受験生が気になるのが模試の結果です。
「勉強しているのに模試の点数が伸びない」
そんなときは、いきなり難しい問題に挑戦するのではなく、まず基礎を確認してみましょう。
模試は、学校の定期テストよりも広い範囲から出題されます。
そのため、以前習った内容に苦手が残っていると、思うように得点できないことがあります。
例えば数学なら、
「正負の数は大丈夫か」
「方程式は解けるか」
「関数の基本は理解できているか」
英語なら、
「基本的な単語が覚えられているか」
「be動詞と一般動詞を区別できているか」
「基本的な文の形を理解しているか」
といった具合です。
難しい問題を解けるようにする前に、**「本来取れるはずの問題を落としていないか」**を確認しましょう。
受験勉強では、この「取りこぼしを減らす」ことが大きな得点アップにつながります。
【成績アップの実例】あと内申3点を目指して取り組んだAさん
ここで、内申点アップを目指して学習方法を見直したAさんのケースを紹介します。
Aさんは志望校に対して内申点が少し足りず、「このままだと厳しい」と感じていました。
そこで、ただ勉強時間を増やすのではなく、3つのポイントに絞って取り組みました。
1か月目|提出物を「終わらせる」から「学習に使う」へ
最初に見直したのは提出物です。
これまでは、提出期限に間に合わせることを優先していました。
そこで、間違えた問題を解き直す、分からない問題を確認するなど、提出物を普段の学習にも活用するようにしました。
「提出するためのワーク」から「理解するためのワーク」へ変えたのです。
2か月目|授業への取り組み方を改善
次に、授業中の姿勢を見直しました。
授業の準備を早めに行い、先生の説明をしっかり聞く。
分からないところはそのままにせず、必要に応じて質問する。
授業中の活動にも積極的に取り組む。
こうした行動を継続しました。
3か月目|「あと少し」の教科を重点的に対策
最後は、定期テスト対策です。
すべての教科を均等に勉強するのではなく、「もう少しで評価アップにつながりそうな教科」を重点的に勉強しました。
テスト前にはワークの解き直しを行い、間違えた問題を繰り返し確認。
その結果、複数の教科で評価を上げることができ、最終的に内申点を3点伸ばすことができました。
このケースで重要なのは、「特別な勉強法をした」ということではありません。
自分の課題を見つけ、改善できる部分から一つずつ行動を変えたことです。
内申点アップのために、今日からできる5つのこと
「じゃあ、具体的に何をすればいいの?」
という人は、まず次の5つから始めてみましょう。
1.通知表を見直す
どの教科を上げたいのかを明確にします。
2.その教科の課題を考える
テストなのか、提出物なのか、授業への取り組みなのかを考えます。
3.次のテストの目標点を決める
「頑張る」ではなく、「次は80点を取る」のように具体的にします。
4.提出物は早めに取り組む
期限直前に終わらせるのではなく、余裕を持って完成させます。
5.授業への取り組みを一つ変える
発表、質問、準備、ノート、課題への取り組みなど、自分が改善できるところから始めます。
まとめ|内申点は「これからの行動」で変えられる
内申点を上げたいと思ったら、まず焦らないことです。
「もっと勉強しなければ」と考えるだけではなく、
「今の自分は、どこを変えれば評価が上がるのか」
を考えてみましょう。
今回のポイントをまとめると、
-
今の通知表を分析する
-
あと少しで評価が上がりそうな教科を見つける
-
テストだけでなく、提出物や授業への取り組みも見直す
-
模試では基礎の取りこぼしを確認する
-
具体的な行動を決めて継続する
この5つです。
内申点は、ある日突然上がるものではありません。
毎日の授業、提出物、家庭学習、定期テストへの取り組み。
一つひとつの行動が積み重なって、次の評価につながっていきます。
「あと1点足りない」
「あと1つ評価を上げたい」
そう思っているなら、まだできることはあります。
まずは今日、通知表を開いてみてください。
そして、「次の学期で1つ上げたい教科」を1教科だけ決める。
そこから始めてみましょう。
小さな改善を積み重ねることが、志望校合格への大きな一歩になります。










