「模試を受けても、なかなか成績が上がらない」「勉強はしているのに、志望校の合格判定が変わらない」
受験生の中には、このような悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
特に夏休み以降は、模試を受ける機会が増えてきます。模試の結果を見ると、点数や偏差値、合格判定ばかりが気になってしまいます。
しかし、模試は「受けて終わり」ではありません。
むしろ、成績を伸ばすために重要なのは、模試を受けた後の「解き直し」です。
今回は、中学生が模試の過去問や模試の復習をどのように活用すれば成績アップにつながるのか、具体的な方法を紹介します。
模試は「点数を見るため」だけのものではない
模試を受けた後、
「今回は300点だった」
「前より20点上がった」
「B判定だった」
といった結果だけを確認して終わっていないでしょうか。
もちろん、点数や偏差値、合格判定を確認することも大切です。
しかし、本当に大切なのは、
「なぜこの点数だったのか」
を考えることです。
例えば、数学で70点だった場合、
「70点しか取れなかった」
と考えるのではなく、
「あと30点は、どこで取れたのか」
と考えてみましょう。
計算ミスで5点失っていたのか。
公式を忘れていて10点失っていたのか。
時間が足りなくて最後の問題を解けなかったのか。
問題の意味が理解できず、手をつけられなかったのか。
この違いによって、次に取り組むべき勉強は大きく変わります。
つまり、模試は「現在の実力を測るテスト」であると同時に、
「次に何を勉強すればよいのかを教えてくれる教材」
でもあります。
成績を伸ばす「模試の解き直し」3ステップ
模試の解き直しでは、ただ間違えた問題をもう一度解くだけでは十分ではありません。
おすすめしたいのが、次の3ステップです。
STEP1 間違えた問題を分類する
まず、間違えた問題を次の3つに分けます。
① ケアレスミス
本来なら解けた問題です。
計算ミス、記号の書き間違い、問題文の読み落としなどが当てはまります。
② 知識不足
覚えていれば解けた問題です。
英単語、漢字、理科・社会の用語、公式などが代表的です。
③ 理解不足
知識はあっても、問題を見たときに「どう解けばいいのか」が分からなかった問題です。
この3つを分けるだけでも、自分の弱点がかなり見えてきます。
STEP2 「なぜ間違えたのか」を考える
ここが、模試の解き直しで最も重要なポイントです。
例えば数学の問題を間違えたとき、
「答えは○○だった」
だけで終わってはいけません。
「なぜ自分はこの答えにしたのか」
まで考えてみましょう。
例えば、
・公式を忘れていた
・問題文の条件を読み落とした
・途中式を省略して計算を間違えた
・解き方は分かっていたが時間が足りなかった
・そもそも何を求めればいいのか分からなかった
など、原因はさまざまです。
原因が分からなければ、同じミスを繰り返してしまいます。
反対に、
「自分はこのタイプの問題で条件を読み落としやすい」
と分かれば、次のテストではそこを意識できます。
点数を上げるためには、「間違えた問題」よりも「間違えた原因」に注目することが大切です。
STEP3 翌日に「何も見ずに」もう一度解く
解説を読んで、
「なるほど、分かった!」
と思っただけでは、まだ十分ではありません。
本当に大切なのは、
自分一人で解けるかどうか
です。
そこで、解説を読んだ翌日に、間違えた問題をもう一度解いてみましょう。
このときは、できるだけ解説や答えを見ずに挑戦します。
自力で解けたのであれば、その問題はかなり定着してきています。
逆に、翌日になってもう一度間違えてしまった場合は、まだ理解が不十分です。
その問題はもう一度解説を確認し、必要であれば類題にも取り組みましょう。
「解説を読んだだけ」は要注意
模試の復習でよくあるのが、
「解説を読んだから分かった」
という状態です。
しかし、
「分かる」と「自分で解ける」は別物です。
解説を読んでいるときは、答えまでの道筋が示されています。
そのため、
「そういうことか」
と理解したつもりになりやすいのです。
そこで、解説を閉じて白紙の状態からもう一度解いてみましょう。
特に数学や理科の計算問題では、
「なぜこの公式を使うのか」
「なぜこの式になるのか」
まで説明できる状態を目指します。
模試の過去問は「本番練習」としても使える
模試の過去問を使うメリットは、弱点を発見できることだけではありません。
本番と同じように、
時間を測って解く練習
にも使えます。
入試では、
「知っている問題なのに時間が足りなかった」
ということが起こります。
そのため、
・どの問題から解くのか
・1問にどのくらい時間をかけるのか
・難しい問題をどこで切り上げるのか
・見直しの時間をどれくらい残すのか
といった「時間の使い方」も練習しておく必要があります。
過去問を解くときには、ぜひ本番と同じ時間設定で取り組んでみてください。
ただし「過去問を何回も解けばいい」わけではない
ここは注意したいポイントです。
過去問を3回、4回と繰り返すこと自体が目的になってはいけません。
例えば、答えを覚えてしまって、
「この問題の答えは○○」
と答えられるようになっても、成績アップにはつながりにくいでしょう。
大切なのは、
「同じ問題が解ける」から「似た問題も解ける」へ進むことです。
そのため、間違えた問題については、
「この問題では、何がポイントだったのか」
を確認しましょう。
そして、必要であれば同じ単元の類題に取り組みます。
これが本当の意味での「解き直し」です。
模試の解き直しで「自分専用の弱点リスト」を作る
模試を受けるたびに、
「間違えた問題」
「間違えた原因」
「次に気をつけること」
を簡単に記録しておくのもおすすめです。
例えば、
【数学】
・一次関数の変化の割合でミス
・グラフから条件を読み取るのが苦手
・文章題で式を作るのに時間がかかる
【英語】
・長文の内容一致問題で時間不足
・単語の意味が分からないものが多い
・並べ替え問題で語順を間違える
このように記録していけば、模試を受けるたびに自分の弱点が明確になっていきます。
そして、このリストを次の模試までの学習計画に反映させます。
模試 → 分析 → 復習 → 弱点補強 → 次の模試
このサイクルを作ることが、成績アップには非常に重要です。
まとめ|模試は「受けた後」が勝負
模試の点数や合格判定は、もちろん気になるものです。
しかし、本当に大切なのは、その結果を見て終わらせないことです。
模試で間違えた問題には、
「今の自分に足りないもの」
が詰まっています。
だからこそ、
-
間違えた問題を分類する
-
間違えた原因を考える
-
解説を確認する
-
翌日に何も見ずに解き直す
-
必要なら類題に取り組む
という流れを習慣にしていきましょう。
模試は、単なる「実力チェック」ではありません。
正しく活用すれば、
自分の弱点を教えてくれる最高の学習教材
になります。
特に中学3年生は、これから模試を受ける機会が増えていきます。
「何点だったか」だけを見るのではなく、
「あと何点伸ばせるのか」
に目を向けてみてください。
1回の模試で大きく変わらなくても、模試を受けるたびに弱点を一つずつ潰していけば、数か月後には大きな差になります。
志望校合格に向けて、模試を「受けっぱなし」にしない。
これを、受験生の皆さんにはぜひ意識してほしいと思います。










