では前回の続きです。
読書で語彙力を高めるコツ3:フィクションを読む
フィクションとは “ウソ” のお話であるため、「実用性」の点ではノンフィクションに劣るかもしれません。
しかし、フィクションには、ノンフィクションにはない効用があるのも事実です。
ノンフィクションの場合、内容は「論理」に従って進むのが基本。
言葉の論理的なつながりを理解する「論理的思考力」さえあれば、十分に理解できます。
しかしフィクションだと、言葉の使い方は論理を超えています。
フィクションに親しめば、「論理の枠を超えた言葉の使い方」に触れられ、柔軟な語彙力を養えます。
こういったタイプの語彙力は、相手の言葉の裏を察したり、繊細に言葉を選んだりする、日常的なコミュニケーションで必須です。
「フィクション」「ノンフィクション」とひとくくりにしても内容はさまざまですし、調査の仕方も異なるためでしょう。結論としては、「フィクションだから」「ノンフィクションだから」といった偏見をもたず、あらゆるジャンルの本に手を出してみることが大切です。
読書で語彙力を高めるコツ4:「要約」「敷衍」
要約とは、「文章の重要な部分を抽出して短くまとめる」作業。段落の要点となる文章を抜き書きするのがコツです。
一方の敷衍(ふえん)とは、「文意はそのままに、より詳しく、理解しやすいように言葉や表現を変えながら話を広げること」。内容を自分の言葉でかみ砕いたり、解説を加えたりする作業です。
- 要約した内容を自分なりの表現に書き換える
- 行間を読み取り、詳しく説明する
という具合に、敷衍を進めましょう。