では前回の続きです。
あと2つ紹介していきます。
3. 分解思考でピンポイント学習
“自分が何をわからないのかたどっていく” ことにより、東大生の思考に近づくことができます。
頭がいい人の思考習慣は「わかる部分」と「わからない部分」に分解していくことです。
漠然とした「わからないこと」で悩むのは時間のムダです。「わかる部分」を重複し、「わからない部分」を置き去りにして勉強するのも、時間と労力のムダです。
だから、たとえば「宅建試験の勉強が難しい……」とただ悩むのではなく、「民法の基本はできた」 が「法令上の制限はいまひとつ。専門用語に苦戦している」などと、どんどん分解していけばいいのです。
こうして東大生ばりの分解思考で自分がわからない部分を抽出できれば、ピンポイントでそこに集中できるはず。勉強の効率もグンと上がるでしょう。
なるべく勉強しないですむための習慣として、ぜひ取り入れてみてください。
4. 好きなことを選び学ぶ
自分はほかに何をするかと言えば、あとはただ好きなことを選んで、無理なく学ぶだけです。
「それはちょっと自由すぎる」と思うかもしれません。
でもこれは、20世紀最高の物理学者と評されるアルベルト・アインシュタインのお墨つきなのです。
アインシュタインは当時11歳だった息子がピアノを習い、楽しんでいることを喜びました。
その息子にあてた手紙にはこんなことが書かれています。
Mainly play the things on the piano which please you, even if the teacher does not assign those.
「ピアノの先生が割り当てたものでなくとも、自分を喜ばせる曲をどんどん弾くといい」
さらには、時間が経つのを忘れるほど楽しいことをしているときこそが、最も効果的な勉強法とも書かれています。
これは、心理学者のミハイ・チクセントミハイ氏が提唱した、とても楽しく疲労もない集中状態で、高い能力を発揮する精神状態(フローと呼ぶ)を指しています。
自分が夢中になれることは、勉強する意識がなくても学べるということ。
「好き」の追求は、「なるべく勉強しない」ですむための究極の活動かもしれません。