この春、ひとつの大きな花が咲きました。
Kくん、第一志望校合格、本当におめでとうございます。
合格の一報をいただいた瞬間、私はしばらく言葉を失いました。
嬉しさと安堵、そしてここまでの道のりを思い出し、胸がいっぱいになったからです。
Kくんは、いわゆる「何も問題のない優等生」というタイプではありませんでした。
集中が続かない日もありました。気持ちが外に向いてしまうこともありました。
ですが、それは決して特別なことではありません。
小学校高学年の男の子として、ごく自然な姿でもあります。
大切なのは、そこからどう成長していくかです。
Kくんには、はっきりとした強みがありました。
それは「指摘されたことを、次の機会には必ず修正してくる力」です。
多くの子どもたちは、注意を受けても同じミスを繰り返します。
分かっている“つもり”で終わってしまうことが少なくありません。
しかしKくんは違いました。
「ここはこう考えるといいよ」
「この解き方だとミスが出やすいよ」
そう伝えると、次の演習ではきちんと修正してくるのです。完璧ではありません。
それでも、“変えようとする姿勢”が常にありました。これは簡単なことではありません。
プライドもあります。悔しさもあります。
それでも彼は、事実を受け止め、前に進むことを選び続けました。
私はこの“修正力”こそが、Kくんの最大の可能性だと感じていました。
受験勉強は、才能だけで突破できるものではありません。
「できない自分」と向き合い続ける時間です。
模試で思うような結果が出なかった日。
過去問で合格最低点に届かなかった日。
周りの友達が遊んでいる中で机に向かう孤独な時間。
何度も心が揺れたはずです。
それでもKくんは、投げ出しませんでした。時には弱音もありましたが、最後には必ず自分で立ち上がりました。
特に印象に残っているのは、ある日の演習後のことです。
思うように点数が伸びず、悔しさをにじませながらも、「もう一回やります」と自分から言ったあの姿。
あの瞬間、私は確信しました。この子は必ず伸びる、と。
成績は一直線に伸びたわけではありません。波もありました。
しかし振り返れば、確実に“右肩上がり”でした。それは、才能の爆発ではなく、積み重ねの結果です。
そして忘れてはならないのが、保護者様の存在です。
初めて面談でお会いしたとき、「このご家庭なら、きっと良い受験になる」と直感しました。
焦らず、しかし本気で向き合う姿勢。
お子様を信じながらも、必要な場面ではきちんと背中を押す。その絶妙な距離感がありました。
家庭学習の管理、体調面の配慮、精神的な支え。
表には見えない部分で、どれだけのサポートがあったことでしょうか。
受験は決して子ども一人の戦いではありません。
ご家庭の覚悟と継続があってこそ、最後まで走り切ることができます。
私たちは伴走者に過ぎません。
本当に歩き続けたのはKくんであり、それを支え続けたご家庭です。
今回の合格は、単なる“結果”ではありません。
Kくんはこの受験を通して、
「知れば直せる」「努力は積み重なる」「できないは成長の入り口」
という大切な感覚を体得しました。
これは偏差値や合格通知以上に価値のある財産です。
中学校生活では、また新しい壁に出会うでしょう。
思春期特有の葛藤もあるはずです。
しかし私は確信しています。Kくんなら大丈夫です。
なぜなら彼はもう知っているからです。
できないことがあってもいい。
大事なのは、次にどうするかだと。
受験はゴールではなく、通過点です。
ここから始まる新しい3年間、そしてその先の人生で、
今回身につけた“修正力”と“継続力”は必ず彼を支える土台になります。
Kくんは、間違いなくこの教室で大きく成長した生徒の一人です。
私たちにとっても誇りです。
改めまして、合格おめでとうございます。
そして、ここまで共に歩ませていただき、本当にありがとうございました。
春の訪れとともに、新しい制服に袖を通すKくんの姿を想像しながら、
これからのさらなる飛躍を心より願っております。
受験生の皆さんへ。
成績が伸び悩む日もあるでしょう。不安になる夜もあるでしょう。
それでも、今日の一歩は必ず未来につながります。
大切なのは、完璧であることではなく、修正し続けることです。
Kくんが証明してくれました。
努力は、裏切らない。
そして、成長は必ず誰かが見ています。
この春の合格が、これから挑戦するすべての子どもたちの希望となりますように。
2026.04.21
教室からのお知らせ











